結婚式場を運営する八芳園(東京都港区、井上義則社長)は4月24日、「交流文化創造拠点」をテーマに施設を改装、2025年にリニューアルオープン、併せて観光事業に本格参入すると発表した。また、今年秋には新会社を設立する方針も示した。
同社は今年創業80周年を迎える。「交流文化ルネッサンス、はじまる」を新たなスローガンに掲げ、観光領域をターゲットに施設改修や事業強化を図る。
井上社長は、「交流文化創造という市場における観光とは、地域へ人を促すだけにとどまらず、人と人とが交流する一つの文化としての観光だ。ワンストッププロデュース力を生かし、その土地の人を訪ね、文化を学び、地域の魅力を体験する場を創り上げる。交流人口と関係人口の創出に努めていく」と話す。
25年3~8月、八芳園を休館し、本館および周辺施設を交流文化創造空間に全面改装する。10月のオープン時には、美術館のような可変・柔軟性、劇場のような演出性を盛り込み、食の多様さ、自然や文化も巻き込んだ新たな交流の場となる。
同社は現在、11の自治体・学校と連携協定やパートナーシップを結び、地域の魅力発信、特産品を生かした食の開発などを通して地域活性化を目指す地域プロデュースに取り組んでいるが、これを強化し、婚礼と並ぶ事業の柱にしたい考えだ。
観光事業への本格参入を表明する井上社長